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SF・ホラー・ファンタジー 3 : その他
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未来そっぷ (新潮文庫)


星新一
¥ 500 通常24時間以内に発送
★★★★★

未来そっぷ (新潮文庫)
普段見慣れている景色を違った角度から眺めてみることで、新しい、別の風景が見えてくる感じ。常識ではないかと気にも留めていなかった習慣や行動が、あれっと思う間に、くるんとひっくり返っているような味わい。本書に収められている星さんのショートショートを読みながら、そんな気分になりましたー。 「いそっぷ村の繁栄」と題された連作集(「アリとキリギリス」「北風と太陽」「キツネとツル」「カラスとキツネ」「ウサギとカメ」「オオカミがきた」「ライオンとネズミ」)を皮切りに、全部で33のショートショートを収録しています。 なかでも面白かったショート・ショートは、次の三つ。 ★新入社員が会社組織にとって、なくてはならない有益な人材へと育っていく、その裏舞台を描いてすっぱい味がした・・・・・・「いい上役」 ★機械的な応対よりも人間味のある応対のほうが、仕事のやる気という点で効果が上がるかもしれない。話のそうしたテーマに、現代にも大いに通じるものを感じ、考えさせられた・・・・・・「オフィスの妖精」 ★登場人物が次の登場人物にバトンタッチしていく、リレー風のクリスマス・イブの物語。ほんのりと、あたたかな...

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 虚夢回路 (徳間デュアル文庫)


藤咲淳一
¥ 680 通常24時間以内に発送
★★★★

攻殻機動隊 STAND A...
「攻殻機動隊」の世界が底なしの魅力に溢れていることは言うまでもない。そして藤咲淳一はこの小説でその世界を及第点と言える線まで見事に再現している。厚味のあるマニアックな世界が途切れることなく、ラストでは誰もがじん、とくる温かさがある。独立したストーリーで、原作コミックと押井守のしか見ていない自分も楽しめた。ほぼ全体を通じて文章のほとんどが一行で終わって次の段落に移るという簡潔明解なものであり、速感がある。中澤一登の表紙も良。原作ではなくテレビアニメシリーズの延長のノリです。おなじみの各隊員の掛け合いも、メインストーリーである動機なき者達が引き起こす『目覚ましテロ』も、その展開のノリはまごうことなく攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEXのそれでした。ただときどき台詞に『?』と思うこともあります。少佐が他人に命令を下すとき「〜して」といったり。個人的にこう言うとき「〜しろ」の方が彼女らしい気がするんだけど。その他は概ね満足です。S.A.Cにも劣らないミステリーとしての完成度があったと思う。 台詞回しは好き嫌いありそうだけれど、S.A.C楽しめた人ならこっちも楽しめると思う。 原...

レフト・アローン (ハヤカワ文庫JA)


藤崎慎吾
¥ 735 通常24時間以内に発送
★★★★★

レフト・アローン (ハヤカ...
「コスモ・ノーティス」のメタモルフォーゼ世界、「星に願いを」のサイバーパンク…実に軽やかに異世界を描き分ける。そこに必ず織り込まれる[人の思い]。 「星窪」でモチーフの一つとなった異色の日本画家・田中一村の「アダンの実」を、私も回顧展で息をのんで観た。「ハイドゥナン」の表紙の意味がわかってうれしい。 この著者については今さら何を語るもないが、本書の読中、読後に感じるリアリティー(あるいは作中における非リアリティーまたは擬似リアリティー、簡単に言ってしまえばヴァーチャル・リアリティーということになるのであろうか)、それらリアリティーがしっかりと現実の科学に裏打ちされた骨格を持ったもので、精緻にそしてここでは作者の自由で奔放な創造力によって構築されており、作者の確かな作品創作の手腕を感じさせる。 私的には、この著者デヴュー作たる『クリスタル・サイレンス』より、歯切れがよく、「今にも手が届きそうな未」を感じさせてくれるいずれも胸躍る短篇集であった。 著者は異なるが、『象られた力』、『老ヴォールの惑星』に匹敵すると謳う帯の売り文句は正に的確。過去2年のベストSFである前記二作を読んだ方...

クリスタルサイレンス〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)


藤崎慎吾
¥ 798 通常24時間以内に発送
★★★★★

クリスタルサイレンス〈上〉...
2071年、開発が進む火星で、氷の中から謎の生物の死骸が大量に発見される。考古学者の卵の若い女性主人公は調査のため火星に向かう。企業や各国の思惑が入り乱れる火星で、次々怪異現象が。主人公に迫る危機、彼女を守ろうとする謎の存在。ジョジョに明かされていく火星の秘密。陰謀・・・。 あかん。読み始めたら、止まらなくなります。 未来のネットワーク上での戦い(ウイルス、ワクチン、アバター、人工生命)が、逃げる/争うが、リアルに表現豊かに描かれています。 読み応え、満点です。ここまで、未来のコンピュータやネットワークが克明に示された本は、はじめて読みました。 また、火星のリアルな世界での戦闘、戦闘員たち、兵器、ネットワークやコンピュータの進化、火星の開発の歴史、コンピュータはどれだけ人に近づけるか、進化したコンピュータと人類の関係等、読みどころばかりです。 筋も面白く、食事中も読み続ける面白さでした。上下巻揃えておいた方が無難です。

風よ。龍に届いているか〈上〉


ベニー松山
¥ 1,733 通常24時間以内に発送
★★★★★

風よ。龍に届いているか〈上〉
ファミコンのコントローラを握りしめ、徹夜続きだった日々…モノクロに近かった迷宮のイメージが、華やかに、あるいは毒々しく蘇りました。氏の前作に比べ、多少起伏が乏しくなった様な気がしますが、秀作かと…懐かしい、その一言に尽きます。ファミコン雑誌に連載されていた同小説を読んでいたころを思い出さずにはいられません。ウィザードリーを知らない人にはちょっと分からない部分もあるのカナとも思いますが、それはゲームのノベライズということで、やむなしと。あと、おまけの使い道も(^^;人間的で魅力的なキャラクター達、綿密な描写は読者を世界に引き込み、あなたに絶望を希望を緊張感を安堵を与えてくれることでしょう。それはまさしくウィザードリィといえるのではないでしょうか。そして前作の「隣合わせの灰と青春」を読めばより一層楽しめます。特に本書の後半部分は手に汗握る展開が待っています。ウィザードリィファンでなくても充分お薦め出来ると私は思います。タイトルは解説のパクリです。隣り合わせの灰と青春(集英社)の続編です。またそれ以前のワードナとバンパイアロードとの関係を綴った「不死王」も収録(下巻)。主にファミコン版Wi...

クリスタルサイレンス〈下〉 (ハヤカワ文庫JA)


藤崎慎吾
¥ 798 通常24時間以内に発送

クリスタルサイレンス〈下〉...
・・・

風よ。龍に届いているか〈下〉


ベニー松山
¥ 1,733 通常24時間以内に発送
★★★★★

風よ。龍に届いているか〈下〉
この人の文章には、愛がある。 それがこの人の小説を内容以上のものにしている。 『隣り合わせの灰と青春』もそう、『ウイザードリイのすべて』のコラムもそうだった。 一途な愛による不必要な程の勝手すぎる解釈が、文章を読者の心に沁み込ませる。 まるで愛にあふれた美しい絵を見ているようだ。上巻とともに私にとってはとても懐かしい内容。それを感じるだけでも、価値のある本。不死王の話がいきなり入っているので、構成を知っていないとちょっと話の展開に戸惑ったりしますけど、ま、読めば分かることです。上巻につづく、圧倒的な文章力でファンタジーの世界を書いています。実際、ゲームのリルガミンとは、舞台をいっしょにするだけで、話はオリジナルなんですが、ぜひウィザードリィファンに読んで欲しい一冊です。

午後の恐竜 (新潮文庫)


星新一
¥ 420 通常24時間以内に発送
★★★★★

午後の恐竜 (新潮文庫)
ある日突然に都市の中に恐竜の幻影が出現するというあたりが いかにも星 新一ワールドという感じ。 発表からすでに30年ぐらいが経過しているものの作品には色あせた感がない。 環境問題が特に重要視されつつある近年にこそふさわしいといえる作品。 数ある筆者の作品の中でも、こ表題作は、最も印象的であった。謎の恐竜の出現、その後のたたみかけるような展開、結末、現代への警鐘。存分に楽しめる。目次 エデン改造計画 契約時代 午後の恐竜 おれの一座 幸運のベル 華やかな三つの願い 戦う人 理想的販売法 視線の訪れ 偏見 狂的体質 解説 尾崎秀樹 カット ヒサクニヒコ 本書は1968年10月に早川書房より刊行された「午後の恐竜」の前半の11編を収録したものです。後半の10編は新潮社文庫「白い服の男」に収録されています。 1000編を越すSF短編小説を残し、ショートショートの神様と呼ばれた星新一さんの作品11編を収録。 短編なので読みやすく、それでいてしっかりオチがついていて、時には自分の考えの及ばないような意外性のある結末に感心し、自分とは違った新鮮な考えに触れ、ものの...

月に繭 地には果実〈上〉 (幻冬舎文庫)


福井晴敏
¥ 680 通常24時間以内に発送
★★★★★

月に繭 地には果実〈上〉 ...
かつて戦争があった。壮絶な殺戮劇を繰り広げた末にその数を大幅に減らしてしまった人類は、荒廃した地球を離れ、月で地球の再生を待ち続ける道を選んだ。 それから二千年後。 月の女王ディアナはついに地球帰還作戦を開始させた。驚いたのは二千年の時を地球で送ってきた人々。彼らからして見れば月の人々は先祖代々に渡って開拓してきた土地を狙って降りてきた侵略者に過ぎず、未知の兵器を操る恐ろしい『敵』でしかなかった。 勝敗は見えていた。なぜなら地球に住む人々はほとんどの技術を忘れ、産業革命時代の文明にまで退化していたから。二千年に渡って月で生きるための技術を継承してきた月の人々にとって地球の人々は脅威の対象ではなかった。 だが、そこで予想外の事態が起きる。月の科学兵器に反応し、石像の中から巨大なロボットが現れたのである。 月の親衛隊長ハリーはそれを見て戦争末期に使用された最終兵器の名前を思い出した。 その名はガンダム。かつてたった一機で人類の文明を滅ぼした白ヒゲのモビルスーツだった。 亡国のイージスやローレライを書いた福井晴敏の本である。本作は∀ガンダムのノベライズ...

青の聖騎士伝説〈2〉LAMENTATION OF THE EVIL SORCERER


深沢美潮
¥ 1,890 通常24時間以内に発送
★★★★★

青の聖騎士伝説〈2〉LAM...
大好きなフォーチュンクエストの世界 伝説の青の騎士クレイの秘密がわかる一冊です。 もう1人の伝説の人デュアンと同時代なのであわせて読むと さらにおもしろさ倍増です。

月に繭 地には果実〈中〉 (幻冬舎文庫)


福井晴敏
¥ 680 通常24時間以内に発送
★★★★★

月に繭 地には果実〈中〉 ...
福井晴敏の小説版ターンAガンダム、中篇です。 ターンAの世界観を見事に表現しているだけでなく、 福井独自の解釈による編集も面白い! ああ、あのキャラが! この人が?! 福井晴敏さんが描く、ガンダムワールドをベースとしたSF大河小説。その(中)巻にあたる本書では、二人の人間に焦点を当て、この二人の悲運の運命を描きながら、地の民と月の民の深まる対立を描いています。 今後のカギを握る月の男も現れ、この巻の山場である、核爆弾の攻防まで一気に読ませます。そして終盤に語られるターンAに秘められた謎がおぼろげに姿を見せ始め、いよいよ最終巻へと話はなだれ込みます。 段々と盛り上がる話に、最終巻への期待は膨らむばかり。さすが福井晴敏といったとろ。くどいようですがアニメの「ターンA」とは別物な面白さ。特にガンダム世代にはぜひ一読してほしい作品ですね。ハルキノベルスより出ていた「ターンAガンダム」を改題して文庫化サれた作品だが、タイトルが秀逸である。劇場版もこのタイトルを副題にすれば良いのにと感じた。

月に繭 地には果実〈下〉 (幻冬舎文庫)


福井晴敏
¥ 720 通常24時間以内に発送
★★★★★

月に繭 地には果実〈下〉 ...
正直言って微妙。 登場人物の扱いが違いすぎないですか? 主人公にいいように事が運んでばっかな気がします。 他の登場人物にいちいち細かな描写を入れる割には、皆ロランの引き立て役な感じ。 テテス・ハレに関してもディアナは一緒に逃げようと誘ったにも関わらず、彼女が死んだ後の彼女に対する心理描写が何一つ無し。 結局はロランが全部反対勢力を倒して地球を救って・・・ガキが見るヒーロー物か?って思いました。 ターンAに関しても特別扱いな無理な演出続出。 羽が生えてどうのこうの・・・には思わず失笑。 あーはいはい、と思いながら読み進めました。 読み手としても、他の登場人物にしても、ただただロランの活躍ぶりに付き合わされただけのような気がします。 何のとりえも無い優柔不断の少年が選ばれた戦士になって悪を倒す。 陳腐。安易。以上。 福井作品はこれが初めてです。上・中巻までは、TVシリーズとそれほど大きくストーリーが変わっていないので、ゆっくり読みながら初めて味わう福井作品の文章を楽しんでいました。ちなみに上巻冒頭の3ページで心をつかまれました。正直他のレビューを読んで、ラストは相当しんどいことになると知...

亡国のイージス 下 講談社文庫


福井晴敏
¥ 730 通常24時間以内に発送
★★★★★

亡国のイージス 下 講談...
とてもすばらしい作品です。まさしくもこれは問題作ともいえるし <ホワイトアウト>につづいて冒険小説の傑作ともいえます。<ホワイト アウト>は雪山の場面が浮かんできてスリルが楽しめますがこの作品は 海の場面が浮かんできて楽しく読めます。<ミッナイトイーグル>と 比べるとこの本と<ホワイトアウト>などのほうが秀作でした。僕は普通、本を読む時はキャラの誰かを好きになり、そのキャラを中心に読み進めます。しかし今作ではそうではなかった。誰にも感情移入できなかった、というのではなく、キャラの誰もが好きだった。解説でも触れているが、この作品に出てくるキャラは、みんな迷っている。自分の信念に従って行動する者も、それに振り回される者も、皆が迷っている。その中でそれぞれが1つ1つ決断し、もがき、苦しみ、進んでいく。この作品の本質はそこにあると、僕は感じた。自分はどれだけ考えているだろう?戦争についてだけじゃなく、日常、自分はどれだけ考えて行動しているか。それを問われている気がした。相変わらずかっこよくて天才的な若者、というのが福井作品の常として登場するが、他の作品と違い、彼すらも主役にはなっていない。皆...

亡国のイージス 上 講談社文庫


福井晴敏
¥ 730 通常24時間以内に発送
★★★★★

亡国のイージス 上 講談...
映画では殆ど描かれていなかったいそかぜ事件前の 例えば田所の描写であるとか、それぞれの所要人物の生い立ちであるとか いそかぜ事件そのものも然ることながら そこに至るまでの物語も非常に素晴らしく 映画を見て「ん?」て思った人にも、是非手にとってほしい作品です。 映画を見てからだと、人物が思い浮かぶので読み易くもなると思います。 いそかぜ事件前の描写だけでも物凄い量で いよいよいそかぜ事件が始まる頃には、内の日常が続いてくれれば・・・とも思い 散ってゆく命に悲しくなります。後半の艦内に渦巻く陰謀が見え隠れした辺りは話の中にグッと引き込まれていきました しかし、本筋に入る前の人物紹介や細かい場面の切り替わりで集中力が切れたりもしました 一人一人の人物像の構築と様々な事情が織り交ざった結果、イージス艦乗っ取りといったところへ行くのでしょうが… 少々長すぎる感は否めませんなかなかリアルで結構おもしろかったです。福井さんは <ローレライ>なども書いていますが、この作品が一番だと思いました。 映画は、戦闘シーンやアクションシーンは迫力あったのですが、 話の内容がさっぱりでしたけどこの作品はよか...

星新一ショートショートセレクション〈3〉ねむりウサギ


星新一 和田誠
¥ 1,260 通常24時間以内に発送
★★★★★

星新一ショートショートセレ...
星新一先生(もはや先生です、私の中では)の作品とのおつきあいは、かれこれ20年以上。私が中学生の時に姉に勧められて読み始めたのがそもそものはじまり。つい懐かしくなって手に取りました。アイロニーあり、ブラックあり、ほろりとしたり、にやりとしたり。色んな世界が詰まった1冊です。ショートショートの真髄ここにあり。惜しむらくは。。。もう新作読めないんですね(涙)

「超」怖い話Δ(デルタ) (竹書房文庫)


平山夢明
¥ 580 通常24時間以内に発送
★★★★★

「超」怖い話Δ(デルタ) ...
夏になるとどこの書店でもホラー特集を組む。コンビニの書棚も怪奇モノで溢れかえっている。友人知人も怖い話を囁きあっては震えている。そう、夏は怪談の季節なのである。そんな中シリーズ通算15冊目の「超」怖い話Δ(デルタ)が刊行。待った甲斐があるものに仕上がっている。一言で言うなら「この夏、最怖の実話怪談本」だろう。タブーとも言える「祟り・呪系」の話や少しいい話、不思議な話がぎっちりと詰まっているのだから。まだ「超」怖い話に触れたことのないあなたにもお勧めしたい文庫である。そて、前作を読んだ方にもお勧めしておきたい。何故なら、今回は前作を上回る恐怖を感じることが出来るものになっているからだ。ぬるい恐怖が要らない方は迷うことなく読んで欲しい。巷で「ヤバイ」と噂の「超」怖い話Δ。どこがどうヤバイのかは、あなた自身が確かめよう。

完本妖星伝〈3〉終巻 天道の巻・人道の巻・魔道の巻 (ノン・ポシェット)


半村良
¥ 1,300 通常24時間以内に発送
★★★★★

完本妖星伝〈3〉終巻 天道...
10代に半村良氏のSFにはまり、読み始めて完結までが長かった。 「意思を持った時間」の危険性を宇宙に知らしめるために命ひしめく妖星とされてしまった地球を舞台にし。 地球での生命誕生から人類の終焉までを描いた「時」と「命」をテーマとした壮大なスケールの大作。 私はこの作品で「時」と「命」に対する認識が改まりました。 「人道の巻」が特に大好き。 妖星伝の本筋から離れ、人間栗山定十朗を描いた外伝的な話。 その中でもやはり時間についての話はちゃんと挟まれている。 この巻を読むと毎回ラストで泣いてしまう。 カタルシスを得られる貴重な本。 伝奇SFというジャンルを確立した半村良の最高傑作。 「産霊山秘録」の方がべストだという説も有り得るが、 江戸時代を舞台にした時代SFと思わせて、 ラストは宇宙に飛び出してしまったこちらの方がカタルシスが凄かった。 宇宙には生命のある星はほとんどない。 なのに、何故、地球には生命が満ち溢れ、 悲惨な弱肉強食の世界が展開されているのか? 江戸時代に生きていた超能力者の宇宙人は、 地球を妖星だと認識する。 妖星地球の謎に迫る伝奇SFである。 将棋SFである...

ハイドゥナン (下) (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)


藤崎慎吾
¥ 1,785 通常24時間以内に発送
★★★★

ハイドゥナン (下) (ハ...
とにかく雄大というか壮大というかスールの大きな作品だと思います。八重山を中心舞台にして、過去から近未来の現代・宇宙から深海・外交・防衛・神様・科学・愛・友情等を雑にする事なく丁寧に描かれていました。基本的にSF物は苦手だったのですが、ダイビングが好きで八重山が大好きなので、そこを舞台にしていたので“読んでみようかな”という程度で入りましたが、SFのイメージに固まってなく、引き込まれました。海の描写や、自然の描写が見事でダイバーにもたまらない作品だと思います。現代の壊れゆく自然に警鐘を鳴らしているような、せんな作品だと思いました。最後に少しネタバレですが、柚と岳志には生きてて欲しかったです。けっこうハードSFな側面があるのですが、与那国島を舞台とした男女二人のロマンス、古代琉球王国における悲恋、与那国島や海底遺跡の情景など、物語全体が不思議な叙情感にあふれていて、読んでいて何とも言えない切ない気持ちになりました。 本作はバリ旅行の際、プールサイドのソファに寝ころんで数日かけて夢中で読んでしまいました。周りを囲むジャングルから熱帯の鳥や猿の鳴き声が聞こえてくる中で読んだので、与那国島の...

しゃばけ


畠中恵
¥ 1,575 通常24時間以内に発送
★★★★

しゃばけ
今まで海外作家の恋愛小説しか読んだことがなく日本人作家でしかも 時代小説となるとページをめくってもテレビの時代劇の様が拭いきれず 数ページでダウンしてしまう私でしたが…。 畠中さんの【しゃばけ】は全然違いました。 ミステリー仕立てではあるものの可愛らしくもあり怖ろしもある妖たちと この種の本にありがちな強いヒーローではなく病弱にして過保護の若干17歳の 一太郎という主人公が織りなすファンタジーの世界にぐいぐい引き込まれて行き あっという間に一気読み。 大人も子供も楽しめる素敵な物語に感動しました! 物語の形としてはありがちなものだ。 ただ、この物語をより楽しめるものとして、彩ってくれているのが妖たちである。 手代の二人はもとより、鳴家(やなり)や屏風のぞき、鈴彦姫といった脇役たちが にぎやかで楽しい世界を演出してくれる。 このものたち見たさに続編を読みたくなってしまう。どうやったら、妖怪が人間の暮らしに紛れ込む。しかも手代になって。と、思いつくのか。不思議ですが、楽しいお話でした。時代物・妖しが登場する話はわりと好きで良く読む。この小説も登場人物や筋書きはなかなか面白かっ...

滄海(うみ)よ眠れ―ミッドウェー海戦の生と死〈1〉


澤地久枝
¥ 690¥ 1,995
★★★★★

滄海(うみ)よ眠れ―ミッド...
戦争は男たちのもので、女たちはその無事を祈るしかなかった。一巻の友永大尉と二人の女性、二巻のM大尉夫妻、三巻の三上大尉夫妻、他にも日本側の下士官夫妻からアメリカ側の夫妻まで、夫婦とは、戦時下の愛とは何かをせつないほど知ることができる。また、海戦自体の史料としても膨大な資料、精力的な取材により日本にはタブーと思われるような事実も書かれていて興味深い。戦争に興味のない女性にも読んでもらいたい。全3冊を纏めて扱う.ここでは私だけの感想を述べる.余りにも酷い話が連続するので,読み通すのが苦痛だったが,著者の異常な気力と筆力に押されて何とか読めた.読んで良かったと思う.最も勉強になったのは,萬葉集巻五の山上憶良の貧窮問答歌がそのままあてはまる殆ど古代的なまでの日本の貧しさで,この極端な貧困の上に '世界一' の帝国海軍があったのだ,と言う事実である.それだと言うのになんというでたらめな指揮形態をとったのか.敵は Nimitz 大将の作戦通り犠牲を辞さずまっすぐに空母全滅を目指し,その通りになったのだ.きょうは東京大空襲の日である.この海戦の犠牲者の何十倍もの民間人たちが,作戦通りに殺された.こ...